2012年4月27日金曜日
通気層の目的
外壁や屋根の通気層の目的はいくつか考えられますが、次の3項目が主な目的と考えています。
1.水蒸気の排出
室内で発生した水蒸気は外部へ排出する必要があります。きちんと換気計画を立てて、その通りに住まわれれば理想ですが、現実にはなかなか上手く排出できないこともあり過剰な水蒸気が躯体内に入って内部結露を引き起こすこともあります。そのため基本対策には、室内側に透湿抵抗の高い素材を用いて躯体内に水蒸気の進入を防ぎつつ、外に排出する構成が良いと考えます。しかし、外壁素材は、雨水を防ぐ性質上、水蒸気を通しやすい素材は聞いたことがありません。そのため、通気層を設けて、外壁で雨水を防ぎながら、通気層部分で上下に水蒸気を排出することが内部結露対策で必要なのです。
これがもっとも重要な通気層の効果ではないかと考えています。
2.二重に雨水浸入の防止
二つ目の目的は、二重に雨水の浸入を防ぐことです。万が一外壁が損傷して内部に雨水が侵入しても通気層部分で排出できれば、躯体には影響がなく、被害が大きくなる前に発見して外壁の補修も可能です。
3.少し排熱効果
通気層の役割は、夏場の日射熱などの排熱のためと聞くことも多いですが、上記の目的が重要だと思います。というのも、空気の熱容量は非常に小さく、効果的に熱を排出することが難しいからです。確かに、暖まった空気は比重が軽くなり、風が無くても自然に上部に向かって移動します。そのため、多少の排熱効果は期待できますが、せいぜい風速は0.3m/s程度ではないでしょうか。空気の熱容量は非常に小さいため、外壁や屋根に受ける熱の数%程度しか排熱できません。
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